未来”はリハーサルできない。 - だから”今”戦う。

 

場内を包むピアノの和音にウッドベースのリズムが重なる。

シンバルの弾ける音とともに、皆のアインザッツ(音の出だし)がそろう。

そこに、圧倒的な存在感でサックスのメロディーが流れ出る。

1人1人が音で語り、笑い、時にささやく。

皆、対等に、お互いの意志を確認し合うかのように。

サックス、ピアノ、ベース、ドラムからなる「ウェィン・ショーター・カルテット」には

こうした”対話”がいつも飛び交う。

”自分もセッションに入りたい! 音の対話に参加したい!”

体が勝手に動き出した。音楽とはこれほど楽しいものなのか・・・・・・。

ーSGIグラフ2013年7月号